エンジュとの出会いと思い出 ～ 小原のこだわりとその魅力

思い出すと、駆け出しの頃、近代美術館の工芸館で木工展を見に行った時、小ぶりの棚が出品されていて、その棚が、全て柾目使いされた凛とした姿で、エンジュという木で作られているのを見て心が震えました。エンジュの深い上品な焦げ茶色が、これほどまでに美しい色を持つ木が日本にあるのだと、初めて知りました。それからというもの、エンジュをいつか使いたいと思い、ずっと探し続けていました。

日本の広葉樹の中で、濃い色の木は、桑や神代木、そして本エンジュくらいしかないんです。私が好きな木の色合いにぴったりだと思って、何とかこの木を使うことができたらと夢見ていました。

【エンジュ】の魅力 ～ 特別な木材

エンジュは、硬くて重く、削るとしっとりとした艶感があり、その美しさにはどこか雅味があります。削った時に感じる手応えが、なんとも心地よく、思わず「いい木だな」と感じてしまいます。エンジュの特徴的な色味と、使うほどに変化していくその風合いが、他の木材にはない魅力を持っています。

特に、エンジュは古くから和室の床柱や家具に使われてきましたが、近年では市場にはあまり流通していません。何度も巡り会うことができない、貴重な木材です。ある時、箱根で伐採されたエンジュの原木に出会うことができ、それを使って作品を作ることができました。この出会いはまさに一期一会。私はこのエンジュを大切に保管して、作品にしようと思っていました。

【エンジュ】を使った作品 ～ ごろっとスツール

そして、私が初めて作ったエンジュを使った作品が、今回ご紹介する「エンジュのごろっとスツール」です。このスツールは、エンジュの木の特性を活かし、彫刻のような座面を手作業で丁寧に彫り込みました。ノミを使って一つ一つ彫ることで、木の滑らかな質感や、手仕事ならではの温かみを感じられる仕上がりにしています。

また、オイルフィニッシュを施し、木目の美しさが引き立つ仕上がりになっています。このスツールは、ただ座るだけではなく、その重厚感と安定感が魅力です。玄関で靴を履く時の腰掛けや、リビングでサイドテーブルとしても使える、多用途なデザインになっています。

小原の思い ～ 売るのが惜しい、でも・・・

エンジュという木は、使うほどに色が深みを増し、古色が付きます。こういった変化を楽しむことができるのが、エンジュの魅力の一つでもあります。自分の工房にあるエンジュを、いざ売るとなると少し寂しい気もします。自分の手元に置いておけば、その変化をじっくり楽しめるのに・・・と思うこともあります。でも、今あるエンジュの塊は、もう二度と手に入れることができないかもしれません。だからこそ、今この瞬間を大切にして、少しでも多くの方に使っていただきたくて、今回販売に至りました。

【エンジュ】のスツール ～ あなたの生活に温もりを

今回ご紹介した「エンジュのごろっとスツール」は、一生物として使っていただける、特別なスツールです。これを手にした方には、エンジュの木が持つ温もりや自然の美しさを日々感じていただけることでしょう。

まだ少し塊は残っているので、今後もエンジュを使った家具を作ることは可能です。ですが、このスツールが最後の作品になる可能性もあるため、今しか手に入らない一品と言えます。

【エンジュ】を楽しむ、そして暮らしに温もりを

最後に、エンジュのごろっとスツールをぜひあなたの生活に取り入れてみてください。木の温もりが感じられるこのスツールは、天然木の魅力を存分に楽しめる家具です。これからさらに色の変化を楽しみながら、お使いいただけることと思います。

こちらのスツールは、税込価格44,000円で販売中です。気になる方は、ぜひご購入をご検討ください。

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サマリー

エンジュの魅力とともに、手作りの温かみを感じられる「エンジュのごろっとスツール」のご紹介でした。このスツールは、エンジュという希少な木材を使用し、自然の美しさを楽しむことができる一品です。温かみのある木の質感を感じながら、あなたの生活空間に温もりを加えてください。

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丸太のごろっとスツール〜エンジュの彫刻

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