職人の必須スキルに挑む
こんにちは、小原です。
木工を40年以上続けてきた私ですが、実はノコギリの「目立て」という作業には、ずっと目立て職人さんの助けを借りていました。
ノコギリの切れ味を保つために欠かせないこの作業、専門の技術と経験が必要なため、これまではプロにお願いしてきたんです。
しかし、目立て職人さんも高齢化が進み、頼れる方が少なくなった今、自分でできる範囲で挑戦してみることにしました。
今日は、ノコギリ目立ての奥深さと、私が日々学んでいる挑戦の様子をお話しします。
先生、それってすごいチャレンジですね!初めてやると難しそうですけど…。
いやぁ、素人丸出しだよ。ノコギリは最初はさっぱり切れなくなっちゃってね。やるたびに「切れる」のは息だけ!
先生、座布団1枚差し上げます😆
ノコギリの目立てとは?
目立てとは何か
ノコギリの「目立て」とは、ノコギリの刃を研ぎ直し、切れ味を復活させる作業です。刃の一つひとつにヤスリをかけて形を整え、最適な角度に調整します。これが適切に行われていないと、木を切るどころか刃が引っかかったり、切り口が荒れたりします。
素人には難しい理由
- 刃の細かさと均一性
ノコギリの刃は非常に細かく、全てを均一に仕上げるのは至難の業です。一箇所でも角度や形が狂うと、ノコギリ全体の性能が損なわれます。 - 適切な角度の維持
刃の研ぎ角度を保つのは経験が必要です。少しでも角度がずれると、切れ味が悪くなるだけでなく、木に無理な力がかかるため、作業効率が落ちます。 - 専用の道具と知識
目立てには専用のヤスリやノコギリを固定する道具が必要です。これらを使いこなすには時間と練習が欠かせません。
挑戦の日々
ネット検索から始まる学び
最近、材木屋の社長さんにWi-Fiを借り、スマホで検索やYouTubeを見る方法を教えてもらいました。
そこには、昔の職人さんが目立ての技術を丁寧に紹介している動画がたくさんありました。動画を見ながら試行錯誤を繰り返し、野良仕事に使うノコギリはなんとか実用的なレベルまで仕上げられるようになりました。
難しさの中に喜びも
目立てをしているときの「シャリシャリ」というヤスリの音が心地よく、集中力を高めてくれます。まだまだ練習中ですが、少しずつノコギリが蘇るのを感じると嬉しくなります。
その年で頑張っているんですね!私も見習います!
道具と使い捨てへの思い
日常作業には替刃式のノコギリも使っています。安くて便利な反面、やはり使い捨てという感覚がどうにも馴染みません。
長く使える道具に手を加え、修理して使い続けることにこそ、大きな魅力を感じています。
家具製作に使う特殊なノコギリは、まだ目立て職人さんにお願いしています。数年前にまとめてお願いしたノコギリを大切に使い続け、必要以上に刃を傷めないよう気をつけています。
先生、ノコギリは難しいんですね!包丁研ぐのはうまいんですよね!?
包丁は、時々研ぐ講座などを開催しているんだ。得意ですよ。家具職人は道具のメンテナンスが命ですからね。だけど、ノコギリは流石に大変です!
まとめ:地道な作業が生む満足感
ノコギリの目立ては、プロの職人でも時間と技術を要する難しい作業です。私もまだまだ初心者ですが、少しずつ進歩を感じる日々が楽しくて仕方ありません。
世の中は便利になり、安価な替刃式ノコギリも普及していますが、手間をかけて道具を大事にすることには、また別の価値があると思っています。
これからもシャリシャリという心地よい音を聞きながら、ノコギリと向き合っていこうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。